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2009 年度 実績報告書

同性婚をめぐる権利運動の理論分析から考える、「家族」の規範研究

研究課題

研究課題/領域番号 19510283
研究機関同志社大学

研究代表者

岡野 八代  同志社大学, アメリカ研究科, 教授 (70319482)

キーワード家族 / 同性婚 / 政治学 / 権利運動
研究概要

本研究は本研究は、セクシュアル・マイノリティの権利論・運動論と、フェミニズム理論におけるケアの倫理から考える家族論の架橋をめざし、そこから規範的な家族論を構築することを目的としている。
内容:平成21年度は、フェミニズム理論内におけるケアの倫理に焦点をあてつつ、家族の規範的な意義、すなわち、具体的な個人と他者の関係性において、諸個人の文脈に応じた個別具体的なニーズに応答するさいの倫理を抽出することに努めた。
意義:日本におけるフェミニズム理論研究は、70年代以降のウーマン・リブの運動を経て、80年代に理論化が始まって以来、社会的政治的制度としての「家族」は、女性を抑圧し、女性の公的領域における活動力、そして自由を阻害してきたとして批判にさらされてきた。本年度申請者の研究においては、歴史的に女性たちを抑圧してきた制度としての家族の否定的側面に十分な配慮をしつつもなお、家族的な営み・親密圏における実践から、非暴力的な他者への応答のための倫理を抽出し得たことに意義がある。
重要性:本研究は、規範的家族に見いだされる倫理から、政治思想史を貫く公私二元論、さらには、主権国家の暴力性を照射し、新しい社会構築の基盤を模索する点で、これまでない、フェミニズム理論の可能性を提起している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 家族の時間・家族のことば2009

    • 著者名/発表者名
      岡野八代
    • 雑誌名

      現代思想 37巻2号

      ページ: 180-199

  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      岡野八代
    • 雑誌名

      「近代思想における「愛」の虚偽」『性/愛の哲学』所収(川本隆史編)(岩波書店)

      ページ: 65-90

  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      岡野八代
    • 雑誌名

      「家族からの出発--新しい社会の構想に向けて」『家族を越えて』所収(牟田和恵編)(新曜社)

      ページ: 33-63

  • [学会発表] 「新しい家族の可能性に向けて」『シンポジウムI家族法改正』2009

    • 著者名/発表者名
      岡野八代
    • 学会等名
      ジェンダー法学会
    • 発表場所
      神奈川大学(横浜市)
    • 年月日
      2009-12-06
  • [学会発表] フェミニズムが構想する平和2009

    • 著者名/発表者名
      岡野八代
    • 学会等名
      日本平和学会
    • 発表場所
      恵泉女学園大学(多摩市)
    • 年月日
      2009-06-14
  • [図書] シティズンシップの政治学--国民・国家主義批判 増補版2009

    • 著者名/発表者名
      岡野八代
    • 総ページ数
      302
    • 出版者
      白澤社

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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