エピクロス派・ストア派の勧める生の研究文献を選定・購入した。大学院生に資料の整理を依頼した。 8月に韓国のTonghwasa Templeにて開催のInternational Colloquium of Ancient philosophy and Greco-Roman Studiesで'The Epicurean Attitude to Death'と題する発表を、12月に中央大学駿河台記念館にて開催の多摩哲学会で「死に対するエピクロス的態度」と題する発表を行ない、ニコラス・スミス(ルイス・クラーク・カレッジ)、エドワード・ハルパー(ジョージア大学)、アルノ・マセ(ブザンソン大学)、土橋茂樹(中央大学)らとの討議を通じてエピクロス派的経験主義の問題点への理解を深めた。またプラトンとの関連については、9月に首都大学東京で'The Analogy between legislation and medicine in Plato's Laws'と題する発表を、3月に山梨県石和で'Some Remarks on the Accounts of the Tripartite Psychology in Plato's Republic'と題する発表を行ない、マルコム・スコフィールド(ケンブリジ大学)、クリストファ・ギル(エクセター大学)、加藤信朗(首都大学東京)、納富信留(慶応義塾)らとの闘技を通じて主題への理解を深め、エピクロス派・ストア派との比較の基盤を固めた。1月に東北大学にて近藤智彦(秋田大学)と研究打ち合わせ集会を行ない、アリストテレスの自己目的的活動の概念とストア派との関連、エピクロスにおける快楽計算の思想について理解を深めた。3月に慶應義塾にてギルからヘレニズム倫理学に関する専門的知識の提供を受け、エピクロス派の徳論という研究テーマをはじめ、貴重な示唆を受けた。
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