研究課題/領域番号 |
19520007
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
小熊 正久 山形大学, 人文学部, 教授 (30133911)
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研究分担者 |
平田 俊博 山形大学, 地域教育文化学部, 教授 (60113974)
松川 俊夫 山形短期大学, 人間福祉学科, 准教授 (40341739)
直江 清隆 東北大学, 文学研究科, 准教授 (30312169)
清塚 邦彦 山形大学, 人文学部, 教授 (40292396)
大黒 岳彦 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 教授 (30369441)
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キーワード | メディア / 画像 / 情報 / 倫理 / コミュニケーション / 技術 |
研究概要 |
本研究では、「情報メディアとは何か」という原理的考察を行いつつ「画像メディア(媒体)」の意味の考察を行っている。 大黒は、「情報社会」を社会システム論の文脈に位置づけ、コミュニケーション・システムという持続的システムが採る一つの「構造」として捉え、この特異な「構造」の出現が、1920年代から始まる「パラダイムチェンジ」であることを論じた。小熊は、メルロ=ポンティとバレーラを手がかりに、本研究の基礎理論としてのシステム論と現象学の接点を探った。清塚は、写真画像のリアリティについて理論的な検討を行うと共に、フィクションの概念に関する従来の分析哲学的研究に関して批判的な検討を行った。田口は、フッサール現象学にもとついて、経験のメディア性(媒体性)一般および像(画像)意識の現象学的分析を行った。平田は、日本社会と教育を視野に入れたメディア倫理の研究に取り組んでいる。松川は本研究による海外出張の成果として、1930年代のイギリス映画に於ける倫理思想の基本資料について論究した。また、テレビにおける暴力描写について公衆衛生的視点からの海外基本文献紹介を行った。直江は、美学をモデルとした像の受容の構造と、現代科学におけるその意義の両面から研究を進めた。 昨年度はさらに、研究会講師として、村井則夫氏と武内大氏を招き、知と画像との関係、および、無意識的なものも含む像および表象を主題として討議を行った。 本研究で2年間にわたり、論文・著書等の形となった個人的成果は多い。今年度は、意見交換・集約にも十分に力を注ぎつつ、それらの成果をまとめていく。
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