集合的記憶を媒介とした世代間コミュニケーションに関する現象学的研究

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19520025
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 哲学・倫理学
• 研究機関: 福岡県立大学
• 研究代表者: 神谷 英二 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (40316162)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2010
• キーワード: 現象学 / 記憶 / 情感性 / 集合的記憶 / 世代性 / 世代間コミュニケーション

研究概要

まず、アンリ現象学研究を通じて、根源的な身体の自己自身への直接的な現れが記憶の可能性の原理であり、個別の自我は基底として根源にある情感性から発生し、これが集合的記憶を可能にすることを解明した。次に、ベンヤミンの記憶論を研究することにより、固有名と幼年時代の記憶が集合的記憶において重要な役割を果たすことを明らかにした。この研究成果により、世代間コミュニケーションの構造を解明するための哲学的基礎が獲得された。

研究成果

• [雑誌論文] 幼年時代の記憶と集合的記憶(1) (2011)
  • 著者名/発表者名: 神谷英二
  • 雑誌名: 福岡県立大学人間社会学部紀要福岡県立大学人間社会学部 第19巻第2号 ページ: 65-76
  • URL: http://www.fukuoka-pu.ac.jp/kiyou/kiyo19_2/1902_kamiya.pdf
• [雑誌論文] 固有名と記憶(1) (2010)
  • 著者名/発表者名: 神谷英二
  • 雑誌名: 福岡県立大学人間社会学部紀要福岡県立大学人間社会学部 第18巻第2号 ページ: 13-25
  • URL: http://www.fukuoka-pu.ac.jp/kiyou/kiyo18_2/1802_kamiya.pdf
• [雑誌論文] 遊歩者・記憶・集団の夢-ベンヤミン『パサージュ論』による記憶論構築のために- (2009)
  • 著者名/発表者名: 神谷英二
  • 雑誌名: 福岡県立大学人間社会学部紀要福岡県立大学人間社会学部 第17巻第2号 ページ: 67-79
  • URL: http://www.fukuoka-pu.ac.jp/kiyou/kiyo17_2/1702_kamiya.pdf
• [雑誌論文] 情感性と記憶-アンリ現象学による試論-(2) (2008)
  • 著者名/発表者名: 神谷英二
  • 雑誌名: 福岡県立大学人間社会学部紀要福岡県立大学人間社会学部 第16巻第2号 ページ: 1-14
  • URL: http://www.fukuoka-pu.ac.jp/kiyou/kiyo16_2/1602_kamiya.pdf
• [学会発表] 直面する課題から逃げず、小銭で払い続けるために-私の哲学的戦略メモ- (2008)
  • 著者名/発表者名: 神谷英二
  • 学会等名: 日本現象学・社会科学会第25回大会・シンポジウム2「現象学と社会科学の接点をもとめて」提題
  • 発表場所: 武蔵大学
  • 年月日: 2008-12-07
• [学会発表] 情感性・習慣・記憶 (2008)
  • 著者名/発表者名: 神谷英二
  • 学会等名: 哲学会第47回研究発表大会
  • 発表場所: 東京大学
  • 年月日: 2008-10-25
• [図書] 集合的記憶を媒介とした世代間コミュニケーションに関する現象学的研究(課題番号:19520025)平成19-22年度科学研究費補助金・基盤研究(C)・研究成果報告書 (2011)
  • 著者名/発表者名: 神谷英二
  • 総ページ数: 87
  • 出版者: 福岡県立大学