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2007 年度 実績報告書

幸福の普遍性と共同善の超越性-トマス・アクィナスにおける人間論の展開-

研究課題

研究課題/領域番号 19520037
研究機関鹿児島純心女子短期大学

研究代表者

佐々木 亘  鹿児島純心女子短期大学, 生活学科, 教授 (40211940)

キーワード究極目的 / 共同善 / 共同体論 / 所有権論 / 他者 / 人間の超越性 / 自由の普遍性 / 正義の超越性
研究概要

本研究は、『トマス・アクィナスの人間論-個としての人間の超越性-』(知泉書館、平成17年1月)で明らかにしたところの、人間存在そのものの『超越性」から出発して、「共同善への運動」という観点からトマスの共同体論が有する現代的な意義を明らかにし、最終的には出版という仕方での提示を目指している。平成19年度の直接的な成果としては、「共同体と共同善-トマス・アクィナスの共同体論研究-」が完成して神戸大学へ提出することができた点である。この博士論文は、五つの部分から成立しており、第一部「共同体論とペルソナ」では、共同体と個の関係について、個の「運動」、「目的」、そして『習慣」という観点から論じ、第二部「共同体論と秩序」では、共同体の「構造」を「秩序』という観点から探る。第三部『共同体論と自然法』では、個と共同体の関係を、「自然法」という観点から明らかにし、第四部「共同体論と正義」では、共同体における秩序づけに具体的に係わるところの「正義」について論じる。第五部「共同体と共同善」では、「個」をさらに「自己」と「他者」に区別し、「自己-他者-共同体」の有機的な関係を明確にし、結論「トマスにおける共同体論の展望」では、トマスの共同体論が有する現代的な展望について論じていく。引用文献も270以上に及び,現在,最終的な校正を行なっている。
残念ながら,科学研究費補助金による「研究成果公開促進費」には不採用であったが,知泉書館より平成20年9月に出版される予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 自然法と共同体-トマス・アクィナスにおける自然法の可能性について-2008

    • 著者名/発表者名
      佐々木 亘
    • 雑誌名

      鹿児島純心女子短期大学研究紀要 第38号

      ページ: 1-18

  • [雑誌論文] 正義における美の秩序-トマス・アクィナスにおける正義の美的可能性について-2008

    • 著者名/発表者名
      佐々木 亘
    • 雑誌名

      鹿児島純心女子短期大学研究紀要 第38号

      ページ: 19-29

  • [学会発表] トマス・アクィナスの共同体の存在-自然法と正義をめぐって-2007

    • 著者名/発表者名
      佐々木 亘
    • 学会等名
      京大中世哲学研究会
    • 発表場所
      京大会館
    • 年月日
      2007-06-30

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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