(1)『大乗四論玄義記』のテキスト研究の成果として、慧均撰・崔〓植校注『校勘大乗四論玄義記』(金剛学術叢書2、金剛大学校仏教文化研究所、2009年6月)が刊行され、写本の研究はおおむね果たされた感がある。今後はテキストの訳注を含む内容の解読が研究の中心となると思われる。私は、ラフではあるが、テキスト全体の訓読訳を遂行した。今後は、訳注の水準を上げるように努力し、公開できるようにしたい。 (2)日本印度学仏教学会や海外の学会で、『大乗四論玄義記』に関する専門の論文をいくつか発表公開した。 (3)日本印度学仏教学会第60回学術大会(2009.9.9、大谷大学)において、韓国・日本の学者を招き、「『大乗四論玄義記』とその周辺」というパネルを組織し、その代表者を務めた。自らも、「慧均『大乗四論玄義記』の研究の歴史と研究の意義」と題して口頭発表をした。 (4)南朝の仏教学研究の一環として、『大乗止観法門』、『法華経文外義』、『法華文句』などのテキストに関する研究論文を発表した。
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