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2007 年度 実績報告書

エディット・シュタインの手紙公開をめぐる論争に関する調査と文献研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520061
研究機関八戸大学

研究代表者

木鎌 耕一郎  八戸大学, ビジネス学部, 准教授 (90295965)

キーワードエディット・シュタイン / カトリック / ユダヤ教 / 宗教間対話 / カルメル会 / 教会の沈黙
研究概要

本研究の第一の目的は、公開されたエディット・シュタインの手紙をめぐるカトリックとユダヤ教の論争の内容と経緯を広範囲において調査することであり、本年度は件の論争に関する2003年2月以降の各種メディアの反響を調査した。この論争の論点の一つは、彼女がピオ十一世に送った嘆願の手紙が、1937年の回勅の公布を促したか否かという点にあることが知られている。この論点に関するカトリックとユダヤ教の双方で論じられる内容を正しく理解し、考察の対象とするためには、同回勅に関わる論争の特性を、戦後たびたび繰り返されるピオ十二世に対するユダヤ教諸団体からの非難と比較しつつ明らかにする必要があり、そのための資料収集と翻訳、読解に多くの時間を割いた。
本研究の第二の目的は、公開された手紙に関連するエディット・シュタインの文献研究を通して、手紙を記した内的動機を検証することである。本年度は検証に先立つ資料収集に着手するとともに、実際にエディット・シュタインが生まれ生活し亡くなった場所を訪ねた。エディットが晩年生活したエヒト(オランダ)にあるエディット・シュタインミュージアム、プロツワフ(ポーランド)の生家(現在は改修され文化交流館となっている)では、現地スタッフと情報交換を行い、今後研究を進める上での連絡体制を構築できた。またアウシュヴィッツ強制収容所跡地(ポーランド)では、エディット・シュタインらが到着した1942年8月当時の鉄道引き込み線位地について新しい知見を得た。本年度は主に資料収集・調査と読解に重点を置き、成果の公表は論文一件であった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] エディット・シュタインを手紙をめぐる論争の射程2008

    • 著者名/発表者名
      木鎌 耕一郎
    • 雑誌名

      『八戸大学紀要』 第37号

      ページ: 59-79

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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