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本研究は、従来、ほとんど研究対象とされてこなかった我が国におけるカトリシズムの教育実践を、「世界宗教としてのカトリシズムが日本に導入された際の文化接触」という視点からとらえなおし、それらの教育実践の全体像を明らかにするための歴史的な基礎資料収集や、面接による資料収集などの基礎調査を実施することによって、それぞれの本国の教育実践と我が国における実践活動の間の関係についての基礎データ収集及び研究を行うことを目的としている。今年度は、昨年度に引き続き、カトリシズムに基づく教育を行っている教育機関や国際教育修道会の中からフランスやフィリピンなどと関係の深い教育機関及び修道会の選定を進め、補完的な資料収集や面接調査を行うと共に、カトリシズムの教育を担ってきた宗教教育担当者や関係者の世代交代による宗教教育の内容及び教授法の変化や宗教教育の担い手の交代に伴い、従来行ってきた宗教教育の言語化や宗教教育関連カリキュラムの可視化のための試みに関わった学校関係者・修道者に対する面接調査等を行った。ここ数年のカトリシズムに基づく教育機関における世代交代や経営母体の急激な変化などにより、今まで言語化されることが少なかった、宗教教育の実践を担った人々による新たな試みの背景にある問題意識及び具体的な方策などの聞き取り調査を行う中で、宗教教育担当者の養成や研修に関する調査のための項目の再検討も行った。また、フィリピンにおけるカトリシズムに基づく教育との比較のため、現地における面接調査を行った。
連携研究者:
市川誠(立教大学)…フィリピン系教育修道会及びフィリピンの宗教教育との比較検討
片山はるひ(上智大学)…フランス系教育修道会及びフランスの宗教教育
夏秋英房(國學院大學)…宗教教育担当教員の養成に関する調査
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