研究課題/領域番号 |
19520069
|
研究機関 | 皇學館大学 |
研究代表者 |
櫻井 治男 皇學館大学, 社会福祉学部, 教授 (00087735)
|
研究分担者 |
牟禮 仁 皇學館大学, 神道研究所, 教授 (90257741)
本澤 雅史 皇學館大学, 文学部, 教授 (70174349)
河野 訓 皇學館大学, 文学部, 教授 (20329907)
塚本 明 三重大学, 人文学部, 教授 (40217279)
|
キーワード | 神仏分離 / 廃仏毀釈 / 伊勢神宮 / 神葬祭 / 宗教都市 / 度会府文書 / 三重県庁文書 / 神都の廃寺 |
研究概要 |
具体的内容(研究資料の調査と収集・デジタル画像の整理) (a)三重県庁(津市)所蔵の明治維新期神仏分離・神葬祭関係資料(旧度会府分・現伊勢市)については、その目録と内容とを確認しつつデジタル撮影を実施。5500枚(当初予想4000枚)を撮り終え、画像の整理と将来の公開に向けた準備に着手。この過程で、文献資料だけではなく絵図などの確認も行い、新たに収集対象とした。 (b)上記所蔵資料と同系列の資料が、三重県神社庁において保管されているところから、その目録のデータベース化を実施。次年度の資史料の撮影とデジタル化のため所蔵者の協力を得る体制を整えた。 (c)神宮文庫(伊勢市)所蔵の関係史資料については、目録でのチェックを行うとともに、その内容についての調査と収集対象を検討し、資史料の活用度を明確化した。 (d)伊勢市立図書館所蔵の「『宇治山田市史』編纂史料」を新たな調査対象とすることとし、一部着手にかかるとともに、資史料的価値を明らかにした上で、収集の要不要の判断を行うこととした。 (e)国立公文書館における調査では、史料的には限られた所蔵しかないことが明らかになったが、本研究における対象以外の地域における史料の所蔵が認められ、将来の研究において活用される資史料群であることを確認した。 意義・重要性 本研究の内容に関わる従前の研究成果が限られた資料によるものであり、本年度の作業により公開資料の質量を一段と高めることができたこと。明治維新期の「宇治・山田」における廃仏毀釈が、神葬祭化の問題だけではなく、明治天皇の伊勢神宮参拝が影響していること、それに関して度会府の橋本実梁参事と神宮禰宜浦田長民の思想と行動が深く関わっていることが明らかになりつつあること。文献史料の分析により僧侶の復正(還俗)と民間諸社の神仏分離の状況が明らかになってきたこと。
|