アメリカ合衆国におけるプロテスタント保守派である「福音派」は、ここ数年、従来の中絶反対、同性愛婚反対だけではなく、地球温暖化問題、アフリカにおけるエイズ問題、世界各地における人権侵害の問題など、これまでになかったような主張を行うようになってきた。このような福音派の変化は、2008年のアメリカ大統領選挙にも、重要な影響を与えることが予想されている。 近年のアメリカにおける福音派のこのような「多様性」の実態を明らかにするために、平成19年9月と11月に現地調査を行った。 アメリカ「福音派」研究を代表する2名の研究者、アメリカ最大の福音派組織である全米福音派協会副会長のRichard Cizik氏、進歩的福音派の代表的存在であるJim Wallis氏にインテンシブなインタビューを行った。インタビューはテープ起こしを行い、次年度の研究のための基礎資料を作成した。 また、最近の福音派の多様性に関する図書資料を収集した。 研究成果は共著の著作のかたちで出版した。
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