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2007 年度 実績報告書

近代以前イスラーム社会における知識人の再生産に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520073
研究機関東京大学

研究代表者

竹下 政孝  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (30163398)

研究分担者 鎌田 繁  東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (70152840)
柳橋 博之  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (70220192)
青柳 かおる  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教 (20422496)
キーワード神秘主義 / シーア派 / 法学 / 神学 / イスラーム
研究概要

本研究の目的は、イスラームにおける知を五つの場、つまりマドラサ、タリーカ、カーティブ層、モスク、個人的集団に分類し、これら理念的な五つの知識人再生産の場を、権威的テキストの発生・伝播と重ね合わせることである。このとき近代以前中世イスラーム社会の知識人の再生産においてテキストの役割が、どの程度のものであったか、「書く」「書かれる」「書かない」「書かれない」などの基準に照らしながら、知識人の再生産とはどのようなものであったか、をある程度明確化し、さらに、知識人の再生産における権威的テキストの役割がどのようなものであったかも逆に検討した。
具体的には、研究代表者の竹下政孝は、存在-性論学派のクーナウィーとフェナーニーの存在論、研究分担者の鎌田繁は、シーア派のアッラーマ・ヒッリーとムゥタズィラ学派の思想家の正義論、柳橋博之は、スンナ派法学派のひとつ、ハナフィー法学派の法学者たちによる『イブン・ハナフィー賛』、青柳かおるは、初期のスーフィー、マッキーとマッキーから大きな影響を受けたガザーリー、さらに現代の法学者、カラダーウィーの婚姻論を、それぞれ分析・比較した。
そして、限られた分野および思想家のテキストではあるが、時代的に前後するイスラーム思想家のテキストにおいて、「書く」「書かれる」「書かない」「書かれない」言説はどのようなものだったのかを明らかにした。そして、権威的テキストの継承や、後世の思想家による独自性について考察を深めた。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] イスラームの聖者マウラーナー・ジャラールッディーン・ルーミー2008

    • 著者名/発表者名
      竹下政孝
    • 雑誌名

      中東協力センターニュース 32巻6号

      ページ: 25-30

  • [雑誌論文] イスラームにおける地獄の表象2008

    • 著者名/発表者名
      竹下政孝
    • 雑誌名

      中東協力センターニュース 32巻2号

      ページ: 58-62

  • [雑誌論文] サドルッディーン・クーナウィーのイスラーム哲学史上の位置2008

    • 著者名/発表者名
      竹下政孝
    • 雑誌名

      哲学(日本哲学会) 59号

      ページ: 61-76

  • [雑誌論文] サドルッディーン・クーナウィーの人間論2008

    • 著者名/発表者名
      竹下政孝
    • 雑誌名

      アジア遊学 111号(印刷中)(掲載確定)

  • [雑誌論文] イスラームにおける聖遺物2008

    • 著者名/発表者名
      竹下政孝
    • 雑誌名

      中東協力センターニュース 32巻4号

      ページ: 35-40

  • [雑誌論文] 「古典時代と現代におけるイスラームの婚姻論比較研究-ガザーリーとカラダーウィー」2008

    • 著者名/発表者名
      青柳かおる
    • 雑誌名

      『史潮』 63号(掲載決定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「『コーラン』を読む」2007

    • 著者名/発表者名
      鎌田繁
    • 雑誌名

      『いきいきトーク知識の泉 著名人が語る<知の最前線>2古典への誘い』リブリオ出版

      ページ: 151-223

  • [雑誌論文] 「正義とイスラーム的思考」2007

    • 著者名/発表者名
      鎌田繁
    • 雑誌名

      『正義および人権に関する比較思想的考察[課題番号16320013]平成16年度〜平成18年度科学研究費補助金(基盤研究(B))研究成果報告書』研究代表者 宇佐美公生(岩手大学教育学部教授)

      ページ: 45-57

  • [雑誌論文] 「アブー・ハニーファ讃を思想研究資料として利用するための基礎的考察」2007

    • 著者名/発表者名
      柳橋博之
    • 雑誌名

      日本中東学会年報 23巻1号

      ページ: 197-212

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「ガザーリーの「婚姻作法の書」にみられる妻と子供」2007

    • 著者名/発表者名
      青柳かおる
    • 雑誌名

      『駒澤大学佛教学部論集』 38号

      ページ: 475-490

  • [学会発表] Shams-a Tabrizi and Philosophers2007

    • 著者名/発表者名
      竹下政孝
    • 学会等名
      International Congress of Rumi
    • 発表場所
      Tabriz,Iran
    • 年月日
      2007-10-31

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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