イブン・スィーナー『治癒の書』に関する比較思想史的研究

2009 年度 自己評価報告書

• 研究課題/領域番号: 19520074
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 思想史
• 研究機関: 東京学芸大学
• 研究代表者: 小林 春夫 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70242229)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2010
• キーワード: イブン・スィーナー / イスラーム哲学 / 治癒の書 / ギリシア哲学 / バル・ヘブラエウス / ファーラービー / 回儒 / 形而上学

研究概要

(1)イスラームを代表する哲学者イブン・スィーナー(Ibn Sina=Avicenna,1037年没)の思想の解明に向けて,彼の主著である『治癒の書』(al-Shifa')の研究と翻訳を行う。
(2)ギリシア・ラテン、シリア語圏、中国の哲学を専門とする分担者を加えて,同書成立の背景と,同書が他文化圏に及ぼした影響とを比較思想史的手法によって明らかにる。

研究成果

• [雑誌論文] イブン・スィーナー著『治癒』文献解題 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小林春夫
  • 雑誌名: イスラーム地域研究ジャーナル vol. 2 ページ: 57-63
• [雑誌論文] ポルフュリオス 新プラトン主義命題集成センテンチアェ――第1-32章―― (2010)
  • 著者名/発表者名: 堀江聡 (西村洋平との共訳)
  • 雑誌名: 日吉紀要 言語・文化・コミュニケーション 41巻 ページ: 155-181
• [雑誌論文] 「アレクサンドリアからバグダードへ」―学知の経由地とイスラーム世界での学知の受容におけるその影響 (2009)
  • 著者名/発表者名: 高橋英海
  • 雑誌名: 中世思想研究 51巻 ページ: 132-142
• [雑誌論文] 中国思想とイスラーム思想の境界線――劉智の「有」論―― (2009)
  • 著者名/発表者名: 仁子寿晴
  • 雑誌名: アジア遊学「中国のイスラーム思想と文化」 129巻 ページ: 61-79
• [学会発表] Self-Consciousness in Suhrawardi's Philosophy (2009)
  • 著者名/発表者名: 小林春夫
  • 学会等名: International Symposium on Islam, Science and Civilization
  • 発表場所: Kyoto University
  • 年月日: 20090000
• [学会発表] Between Greek and Arabic-The Sciences in Syriac from Severus Sebokht to Barhebraeus (2009)
  • 著者名/発表者名: 高橋英海
  • 学会等名: チャールズ・バーネット教授特別ワークショップ「科学的知の伝承～ギリシャ/シリア/アラブ/ラテン～」
  • 年月日: 20090000
• [学会発表] 初期イスラーム哲学における二つの形而上学――哲学構築と発出論の論理構成―― (2009)
  • 著者名/発表者名: 仁子寿晴
  • 学会等名: 東洋史研究大会
  • 発表場所: 京都大学文学部
  • 年月日: 20090000
• [学会発表] アラビア哲学に於ける新プラトン主義的神秘主義のメタモルフォーシス―9 世紀バグダードの改作『偽アリストテレスの神学』、長大版・同『神学』、イブン・スィーナー『治癒の書』、スフラワルディー『照明哲学』との比較 (2008)
  • 著者名/発表者名: 堀江聡
  • 学会等名: 東洋哲学研究所2008年度下半期定例会
  • 年月日: 20080000
• [図書] Transmission of Sciences : Greek, Syriac, Arabic and Latin (2010)
  • 著者名/発表者名: 小林春夫, 加藤瑞絵, 編
  • 出版者: 早稲田大学イスラーム地域研究機構