研究課題/領域番号 |
19520089
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
阿部 宏慈 山形大学, 人文学部, 教授 (10167934)
|
研究分担者 |
清塚 邦彦 山形大学, 人文学部, 教授 (40292396)
阿部 成樹 山形大学, 人文学部, 教授 (90270800)
中村 唯吏 山形大学, 人文学部, 准教授 (20250962)
中村 三春 北海道大学, 文学部, 教授 (80164341)
|
キーワード | アクチュアル / 映画 / 写真 / 絵画 / マンガ / 演劇 / 写真 |
研究概要 |
本年度は研究の最終年度にあたり、前年度に収集した資料にもとづき研究を継続した。まず年度当初に、本年度の研究計画を確認し、それぞれの分担領域において前年度に引き続いて研究をおこなった。阿部宏慈は研究代表者として全体の統括をおこなうとともに、ドキュメンタリー映画における「アクチュアル」の問題を研究をすすめ、山形国際ドキュメンタリー映画祭のインターナショナル・コンペティション部門の審査をはじめ、各種の企画の運営などにかかわった。また、京都大学附属博物館で開催された科学映像をめぐる研究シンポジウムに参加し、ドキュメンタリー映画祭での研究成果の一部を発表した。清塚邦彦は、昨年度は分析哲学の立場からする一連のフィクション論について理論的な総括を行うことで、視覚表象のアクチュアリティを考えるための枠組みの整備を行った。その上で、これまでの研究成果とあわせて著書を刊行した。阿部成樹は、絵画におけるアクチュアリティーと身体性の問題の研究を進めるとともに、1920年代から30年代フランスにおける美術史と批評の問題の検討をさらに進めた。中村唯史は、演劇とマンガにおけるアクチュアリティーの問題の研究をさらにすすめた。中村三春は有島武郎・宮澤賢治・横光利一などの小説テクストを、その内部における表現様式や映像性などの観点から追究し、あわせて同時代の諸媒体との関わりにおいて<アクチュアル>の点から解明した。これらの研究成果の一部を平成22年度の人文学部大学院文化システム研究科研究紀要などで公刊の予定である。
|