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2007 年度 実績報告書

「高野切本古今集」全20巻の復元研究-古筆復元の方法論の確立-

研究課題

研究課題/領域番号 19520092
研究機関筑波大学

研究代表者

森岡 隆  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (70239630)

キーワード高野切 / 古今和歌集 / 古筆 / 復元 / 仮名
研究概要

本研究は、1050年ころ、能書3人が分担揮毫(寄合書き・第一種〜第三種)した高野切古今集20巻の復元を課題とするものである。初年度の平成19年度においては、第三種の巻十三の全61首を若松志保氏が、巻十五の全82首を塩川真理子氏が、それぞれ復元し終えた。また、申請時点では担当者が未定であった第二種、巻七の全22首についても、橋本貴朗氏が復元を遂げた。
同じく第二種の巻四を倉持宗起氏が担当することも決まり、進行中である。が、当巻は80首すべての復元であり、容易ではない。また第三種の巻十六(全34首)については、若松志保氏に代り、油田望花氏が着手したが、これも緒に就いたばかりではある。ともあれ、20巻各々の担当者が決まり、一応めどがついたことを報告したい。
伝存断簡の調査においては、愛知県の西尾市岩瀬文庫所蔵資料に所収される高野切古今集の模写断簡2葉の複写を入手した。巻一-58・59(第一種)と巻二-131(第二種)で、ともに江戸時代の模写だが、前者は従来、近衛家煕〈1667-1736〉による57〜60番歌の4首の模写でのみ知られていた箇所であり、各々の精度を確認することのできる資料の出現といえる。また後者(巻二-131)は原本も模写も伝存しないが、用字・造形などを吟味するに、原本を透写したと認定できるもので、同巻復元に向けての貴重な資料を加え得た。同文庫では当該箇所のみの複写ができず、資料を一括で複写する必要があり、費用を要したものの、大きな成果であり、「高野切古今集巻二-131番歌模写断簡出現の意義」という小論にまとめたところである(『書の美』75号、2008年6月刊行予定)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 書学書道史の教育の現状と将来2007

    • 著者名/発表者名
      森岡隆
    • 学会等名
      書学書道史学会大会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2007-11-17

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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