• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

イタリア・ルネサンスにおけるシビュラの研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520093
研究機関埼玉大学

研究代表者

伊藤 博明  埼玉大学, 教養学部, 教授 (70184679)

キーワードシビュラ / シビュラの託宣 / エリュトライのシビュラの託宣 / エジデオ・ダ・ヴィテルボ / マルシリオ・フチーノ / テンピオ・マラテスティアーノ / シエナ大聖堂 / ジョヴァンニ・ダ・ステーファノ
研究概要

1)シビュラ像と中世的伝統との関係を調査した。具体的には,中世後期、末期に編纂されたシビュラの託宣集(『12人のシビュラの託宣』,『エリュトライのシビュラの託宣』)および,その影響のもとにルネサンスにおいて成立した新しい託宣集という,中世に遡る文献的伝統の中で,ルネサンスに描かれたシビュラ像を位置づけた。
2)シビュラ像と同時代の文学的、思想的テクストとの連関を考究した。ルネサンス期に描かれたシビュラ像を同時代の文化的コンテクストの中で把捉するために,マルシリオ、フィチーノ(『キリスト教について』)やエジディオ、ダ、ヴィテルボ(「黄金時代についての説教」)などの思想的文脈を,またフランチェスコ、ペトラルカからレオナルド、ブルーニやクリストフォロ、ランディーノを経て,ジョヴァンニ、ポンターノやヤコポ、サンナザーロへまでいたるイタリアの文学的伝統を跡づけた。
3)シビュラ像の15世紀イタリアにおける展開について検討した。具体的には15世紀中葉にローマのオルシーニ邸に描かれた10人のシビュラ像,1460年代リミニめテンピオ、マラテスティアーノにアゴスティーノ、ドゥッチョが描いた10体のシビュラ像,1480年代にシエナ大聖堂舗床にジョヴァンニ、ダ、ステー、ファノらによって描かれた10体のシビュラ像について,上述の文学史的な背景や思想史的背景をも踏まえっっ,詳しい分析をおこなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 知識人からユマニストへ-15世紀イタリアの知的世界2007

    • 著者名/発表者名
      伊藤 博明
    • 雑誌名

      中世思想研究 49

      ページ: 203-213

    • 査読あり
  • [図書] 綺想の表象学-エンブレムへの招待2007

    • 著者名/発表者名
      伊藤 博明
    • 総ページ数
      542
    • 出版者
      ありな書房
  • [図書] ウェヌスの子どもたち-ルネサンスにおける美術と占星術(G・トロッテン著)2007

    • 著者名/発表者名
      伊藤 博明・星野 徹
    • 総ページ数
      326
    • 出版者
      ありな書房
  • [図書] 記憶の部屋-印刷時代の文学的・図像的モデル(L・ボルツォーニ著)2007

    • 著者名/発表者名
      伊藤 博明・足達 薫
    • 総ページ数
      478
    • 出版者
      ありな書房

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi