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2008 年度 実績報告書

バリ島の音楽・舞踊と文化政策に関する民族音楽学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520106
研究機関沖縄県立芸術大学

研究代表者

梅田 英春  沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 准教授 (40316203)

キーワードインドネシア / バリ島 / 文化政策 / 音楽 / 舞踊 / 民族音楽学 / 芸能
研究概要

本研究は、インドネシア政府主導で行われてきた芸術文化政策によってその芸能が大きく変化してきたバリ島(バリ州)の音楽・舞踊に焦点を当て、その具体的な変化の状況を明らかにすることを目的としている。
平成20年度の調査においては、二つの芸能に焦点を当てて調査を行った。一つは、スカルノ大統領時代、大統領が社会主義に系統した時代に創作された、いわゆる「社会主義舞踊」のうち、《漁師の踊り》を研究対象とし、現地での聞き取り調査のほか、作品の音楽分析を行い、その作品が音楽的には当時のガムラン音楽作品としては前衛的、画期的な特徴を持ちながらも、その政治的役割に焦点が当たることで、結果的には音楽・舞踊作品として評価されなかったことについて本研究を通して明らかにした。
もう一つは、現代における文化政策の一面である。対象にした芸能はワヤン・チェンブロンで、これは、前衛的な芸能家により、伝統的な演劇にもとづいて新たに創作されたものである。この芸能が大衆の人気を得ることで、その結果としてバリ州政府が、バリ芸能の活性化の視点からこの芸能をさまざまな方面から援助し、結果として、伝統的な芸能であるワヤンの伝承の低下に影響を与えていることを明らかにした。
以上のように、バリ州の1950年代、2000年代という異なる時代の文化政策における芸能について新たな事実を明らかにできたことは、本研究の大きな成果である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] バリ舞踊《ヌラヤン》は社会主義舞踊として創作されたのか? -スカルノ政権下のバリにおける芸能の文化政策2009

    • 著者名/発表者名
      梅田 英春
    • 雑誌名

      沖縄芸術の科学 21

      ページ: 41-60

  • [図書] 『変わるバリ 変わらないバリ』「娯楽化するワヤン-ワヤン・チェンブロンの登場とその伝統的なワヤンヘの影響」2009

    • 著者名/発表者名
      梅田 英春
    • 総ページ数
      188-202
    • 出版者
      勉誠出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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