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2007 年度 実績報告書

玄証本及び旧高山寺本等の密教図像についての基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520111
研究機関昭和女子大学

研究代表者

内田 啓一  昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (30327952)

キーワード玄証本 / 高山寺印 / 密教 / 白描図像
研究概要

本研究の研究目的は巷間に流布している玄証本及び旧高山寺本の図像について実査を進め、そのデータ集成と整理をはかり、その図像学的な特色を考察することである。本年度は初年度であるので、公的な所蔵機関や個人蔵に分散されている作例について実査を行った。具体的には東京藝術大学美術館所蔵品・東京国立博物館所蔵品・個人蔵となっているものについて写真撮影などを行い、データの集成と整理を進めている。芸大本は文殊菩薩図、不動明王図、北斗曼茶羅図、大元帥明王図などである。東博本については准胝観音図、毘沙門天図である。藝大本の何点かは裏打ちもなく当初の形態をとどめている点で貴重であった。個人蔵については明恵上人画像、宇多法皇図、明恵夢の記断簡などを調査することができた。明恵上人画像は14世紀の作例だが、講讃図として重要であった。宇多法皇図はそれ自体極めて珍しいものである。
いずれも「高山寺」朱印が紙背等に印捺されており、一部函番号なども明確である。また、一部だが油紙における転写図像も実査によって確認することができた。現在、玄証本の墨線から描き癖や線の特徴を捉えるべく画像データにて検討を重ねている。また、旧高山寺本が一般的な図像ではなく、類似図の少なく特徴を持った図像が多い点からその総括的な特色を密教図像全体の中の位置づけをしながら考えつつある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 聖なる造形仏教版画2008

    • 著者名/発表者名
      内田 啓一
    • 雑誌名

      民藝 663

      ページ: 8-12

  • [雑誌論文] 長谷寺式十一面観音菩薩画像について2007

    • 著者名/発表者名
      内田 啓一
    • 雑誌名

      佛教藝術 294

      ページ: 13-31

  • [雑誌論文] 中世に開板された版画の版木2007

    • 著者名/発表者名
      内田 啓一
    • 雑誌名

      昭和女子大学文化史研究 11

      ページ: 4-26

  • [図書] 密教の美術2008

    • 著者名/発表者名
      内田 啓一監修
    • 総ページ数
      175
    • 出版者
      東京美術

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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