本年度は、初年度であるため、まず5月におこなわれた第一回目の打ち合わせで、調査先、調査文献、調査項目について検討した。 打ち合わせの結果、綿抜は主に東日本の図書館等に所蔵される名所資料、岡本は主に西日本の図書館等に所蔵される名所資料を調査することにした。また打ち合わせの場で、当該資料を所蔵している図書館等を具体的にあげ、打ち合わせ終了後、あらためて各自がそれについて検討することにした。その上で、国文学研究資料館でマイクロフィルム等が閲覧が可能な図書館等は、それを調査した上で、原本の調査が必要なものに限り、原本調査をすることにした。ただし、本年度、国文学研究資料館が移転のため休館期間があるため、国文学研究資料館の調査は次年度とし、国文学研究資料館の調査が入っていないと考えられるもの、明らかに原本調査が必要なものの調査をすることにした。 10月に第二回目の打ち合わせがおこなわれ、各自の調査報告がなされ、今後も同様に調査することが話し合われた。 3月に第三回の打ち合わせがおこなわれ、その後の経過についてお互い報告した。また次年度の予定についても話し合われた。 この他、千葉県野田市立興風図書館に未整理の和古書が所蔵されるとの情報を得て、名所関連のものがあるかを調査したが、特記すべきものはないことが判明した。また本年度中『和歌名所追考』の翻刻作業をすすめた。 本年度はまだ調査中で、データ収集中であり、成果として論文をまとめることはできなかったが、調査資料を一部用いて、『松尾芭蕉とその門流』が成された。
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