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2008 年度 実績報告書

『源平闘諍録』を基軸とした古代中世東国をめぐる軍記文学の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520133
研究機関群馬大学

研究代表者

高山 利弘  群馬大学, 社会情報学部, 教授 (70197218)

研究分担者 栃木 孝惟  千葉大学, 名誉教授 (10008956)
小番 達  清泉女子大学, 文学部, 講師 (30424302)
清水 由美子  清泉女子大学, 文学部, 講師 (40424303)
キーワード軍記物語 / 平家物語 / 東国圏 / 真名字表記 / 異本
研究概要

平成20年度は、3名の研究分担者と連携研究者久保勇(千葉大学助教)および研究協力者原田敦史(東京大学大学院生)とともに、11回の月例研究会を開催し、前年度に引き続いて、『源平闘諍録』をめぐる基礎的な問題点の把握と、このテクストの基本的性格の認識のための検討を行った。前年度における検討事項が多岐に及んだため、未完了であった巻八の上・下の二巻についての注釈作業を継続した。この二巻については、先行する平家物語テクストから平家関係記事を意識的に省筆した実態が確認できた。それとともに、この作品が現存五巻のみであることの意味があらためて問題となった。つまり、もともと五巻のみしか存在しなかったのではないかとする見解と、先行する平家物語本文の存在を踏まえているとすれば、現存本以外にも本文が存在したと見る見解である。この問題については、メンバーの見解の一致を見ていないが、今後検討すべき重要な課題であることが確認された。
作品全体の注釈作業と問題点の把握が完了したことを承けて、外部研究者の助言を得るために、『源平闘諍録』研究にいち早く着手され、現在、詳細な注釈作業を進めている早川厚一氏(名古屋学院大学教授)と、近年の研究状況の停滞を鑑み、『源平闘諍録』の重要性を指摘された源健一郎氏(四天王寺大学准教授)を招聘する機会を設け、研究報告をお願いし、意見交換を行った。
また、栃木・小番は、妙見信仰および将門伝説にかかわる史跡調査として、大雄山海禅寺・守谷上城趾(茨城県守谷市周辺)、普門山善福寺(つくばみらい市)、親王由延命寺(取手市)を踏査した。高山は内閣文庫蔵の『源平闘諍録』本文および副本を閲覧調査し、これまで調査されていない副本を精査する必要性を確認した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 『源平闘諍録』における略述性2009

    • 著者名/発表者名
      高山利弘
    • 雑誌名

      群馬大学社会情報学部研究論集 16

      ページ: 165-175

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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