研究課題
基盤研究(C)
実録と小説、報道と出版が分化する以前の様態を、時事小説という概念で捉え直すことで、報道と出版との蜜月の中で小説が復活し、その小説が報道から分化、自立していく過程を概括できた。日本の近代文学研究では、ともすれば分化以後の見方で、この時期の小説を際物として見下してきたが、まさに報道が芸能や出版とも混交していた時代を解明するためには、そうした見方を括弧に括って、虚心にその時代の様態に即すことの必要性を実感した。いずれ、序文の翻刻も含め、調査結果を総合した年表を公開しようと考えている。
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日本近代文学館年誌資料探索 4号
ページ: 22-39
文学 第8巻6号
ページ: 84-90