(1)本研究は、同一紙面に絵と文章が等しい重みを持って世界を表現した草双紙のうち、19世紀初頭からの幕末に至る様式である合巻について、文学研究でも絵画研究でも看過されてきた合巻における絵師の業績に着目し、絵と文双方から考察する総合的な徳川合巻史の構築を目指している。 (2)具体的には、合巻挿絵の第一人者であった歌川国貞の業績について、海外の資料に目を配りつつ、国内の主要図書館の資料のそれぞれの位置づけを行い、国貞の業績を再検討する。 (3)研究成果を専門家だけでなく一般に至るまで広く供することで、こうした基礎研究の意義についての理解を求める。
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