研究課題
基盤研究(C)
18~19世紀初頭のロシア社会においては「手紙の文化」が著しく発達し、手紙の書き方についての書物、書簡形式の学術的文章、知識人の私文書としての手紙が数多く公刊された。また、ロシアの初期の書簡体小説の分析を通して、書簡の形式によって日常的現実を様式化しようとする作家の方法意識が明らかになった。「手紙」は「現実」(即ち生活)の風景から「虚構」(即ち文学)の様式へと発展し、この変化のプロセスが近代ロシア文学の成立に大きな役割を果たしたのである。
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日本18世紀ロシア研究会年報 6号
ページ: 1-14