研究概要 |
チョーサー(Geoffrey Chaucer)の『ボエス』(Boece)諸刊本のテクストデータ入力を行い、その共通点・相違点について包括的に整理するという研究計画に基づき、本研究課題を実践した。整理のためにパーソナル・コンピュータ(以下パソコンと略す)を利用し、下記のように研究を進めた。 (1)Benson版(The Riverside Chaucer (Boston: Houghton Mifflin,1987)),(2)Robinson版(The Works of Geoffrey Chaucer (Boston:Houghton Mifflin,1957)),(3)Skeat版(The Works of Geoffrey Chaucer, (Oxford:At the Clarendon Press,1894^1,1900^2,1963))のテクストデータを比較分析するために、各編集テクストの入力が終了した。それぞれのテクストが容易に比較できるようにパソコンでテクスト処理をした。つまり、各テクストの顕著な特徴をパソコンによって十分に把握することを可能にするために、まず各行が対応しているテクストを作成し、前研究(コンピュータによるチョーサーの『薔薇物語』諸刊本の計量的比較)で開発済みのテクスト比較プログラムによって一覧表を作成するところまで漕ぎ着けた。 各テクストを行単位で出力し、単語が共通するところと違うところが一目で把握できるような最終的な一覧表は、平成18年度に作成する予定である。
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