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2008 年度 実績報告書

米国日系および白人コミュニティにおける文学作家の形成と受容の調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520238
研究機関鳴門教育大学

研究代表者

前田 一平  鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 教授 (50157129)

キーワードヘミングウェイ / オークパーク / アメリカ文学 / 公民権法 / コミュニティ
研究概要

平成20年度の計画を予定通り実施した。まず、10月31日から11月8日にかけて、作家アーネスト・ヘミングウェイの生まれ故郷である米国イリノイ州オークパークにおいて、現地のオークパーク・アーネスト・ヘミングウェイ財団の協力を得て、ヘミングウェイと故郷の町の確執についてリサーチを行った。また、文献収集として昨年度に引き続き、『初期在北米日本人の記録』(文生書院)の中から新たに13巻を購入した。
オークパークにおける調査で明らかになったことは、オークパークは「オープン・ハウジング」(住宅販売・賃貸における人種および宗教上の差別撤廃制度)条例を1968年に採択し、これによって白人以外の人種や多様な経済階級の人々の流入をみていることである。先行研究においてオークパークは1974年にヘミングウェイを「許した」ことを解明したが、長年にわたるヘミングウェイと故郷の確執の原因はWASP中心コミュニティの道徳と宗教にあり、ヘミングウェイが「許された」背景にはオープン・ハウジング条例などによる人種・文化多様性の推進があったと判断される。日系アメリカ人の研究に関しては、今年度は文献を購入するにとどめた。ただ、昨年度のシアトル目系コミュニティ研究と今年度のオークパーク/ヘミングウェイ研究から偶然にもみえてきたことは、両研究は人種と地理の点においてかけ離れているにもかかわらず、両コミュニティと地元作家受容の歴史は1968年に再制定された公民権法および公民権法の制定にまつわる当時の社会変化による影響が大きいということである。これは今後の研究につながる発見である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 『日はまた昇る』と歴史-オークパークから20年代パリヘ-2008

    • 著者名/発表者名
      前田一平
    • 学会等名
      日本ヘミングウェイ協会第19回全国大会シンポジウム「ヘミングウェイを教室で教える-『日はまた昇る』の場合-」
    • 発表場所
      東京女子大学
    • 年月日
      2008-12-20

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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