過去4年間の主要な成果としては次の2点がある。第一は、フランスにおいて初期「新フランス評論」誌にかんする多数の関連未刊文献を参照・筆写し、同時代の文学環境について具体的な知見を得たこと。第二に、同誌と相互交流のあった雑誌「詩と散文」「ラ・ファランジュ」を調査し、とりわけ後者については総目次および各種索引を作成したこと(この成果はフランスのジッド研究センターから出版予定)である。いずれの資料体も当該研究課題にかんする第一次資料として大きな重要性をもつものであり、すでに少なからぬ新事実が発見・解明されている。
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