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2008 年度 実績報告書

三大社会病(結核、梅毒、アルコール中毒)と自然主義期の小説

研究課題

研究課題/領域番号 19520240
研究機関熊本大学

研究代表者

寺田 光徳  熊本大学, 文学部, 教授 (10155468)

キーワード結核 / バルザック / デュマ、フィス / ミュルジェール / ゴンクール兄弟 / ゾラ
研究概要

1.前年度に収集した研究資料の追加補充をフランス本国に赴いて行った。とりわけパリ医学大学間図書館(旧パリ第五大学図書館)では、主に19世紀の医学辞典を閲覧し、今年度の研究対象である結核の項について複写をし、またジョルジュ・ポンピドゥー・センター図書館では、ゴンクールに関する基本文献を閲覧するとともに、必要不可欠な部分の複写をし、日本国内では入手しがたい資料を収集できた。
2.資料収集をするかたわら、パリでは主要にはゾラやゴンクールに関する作品の背景をなす界隈を訪れた。また19世紀にアルコール中毒患者を収容したサン=タンヌ病院(パリ14区)の内部に入り当時の病院の様子を実感したり、梅毒を中心とする皮膚病の蝋細工模型の世界的に有名なサン=ルイ病院(パリ10区)のコレクションを見学できた。
3.今年度の主要な研究対象である結核については、ロマン主義文学の19世紀前半から「佳人薄命」神話の原因として結核が盛んに取りざたされているだけに、自然主義文学における前史としてこの時期の文学を研究しておかなければならない。そこで、バルザックの『あら皮』(1831)、デュマ・フィスの『椿姫』(1848)、ミュルジェール『ボヘミアンの生活情景』(1848)に関して「19世紀のフランス文学と結核(前編)」として、研究成果を『文学部論叢』第100号(熊本大学文学部発行)に発表した。続編の自然主義作品おける結核に関する後編を現在執筆中である。またこれとは別にゴンクール兄弟の『ジェルヴェーゼ夫人』にっいて、《Les maladies chez Madame Gervaisais》という論文を執筆し、現在発表先を探している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 19世紀のフランス文学と結核(前編)2009

    • 著者名/発表者名
      寺田 光徳
    • 雑誌名

      文学部論叢 100

      ページ: 81-104

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.let.kumamoto-u.ac.jp/literature/wes/futsubungaku/index.htm

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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