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2007 年度 実績報告書

21世紀ケルト性の再生と対イングランド関係

研究課題

研究課題/領域番号 19520256
研究機関共立女子大学

研究代表者

水之江 郁子  共立女子大学, 国際学部, 教授 (40229711)

キーワードアイルランド史 / イングランド・アイルランド関係 / ケルティック・リバイバル / アイルランド文学 / アイルランド女性
研究概要

当初の研究対象として掲げたコンスタンス・マルキヴィチに関する資料が、かなり豊富に出ているにもかかわらず、今まで日本では書籍や論文などにほとんど扱われてこなかったことが確認された。その資料は、死後まもなく著された伝記や評価、イースター蜂起50周年の1960年代以降相次いだ出版物、更に最近それら過去の文献を用いながら再評価を試みたものと、大きく三つに分類できる。最新の研究は、近年盛んなアイルランド女性史の発掘・構築と結びついて展開しているが、特に21世紀に入って出版の研究書等に顕著な成果がみられる。一般的には軍服をまとって蜂起に参加した劇的な場面だけが強調されがちであるが、アングロ・アイリッシュの家系で、アイリッシュに成り切ろうとした女性としてコンスタンスの生涯を見ていくと、「アイルランドの女性」という雑誌を立ち上げ、女性たちの啓蒙に地道な努力を重ね、私財を貧しい人々のために投じ、何回も投獄されながら信念を貫いた姿が浮かび上がり、芯の強いケルト的女性の特質を読み取ることが可能である。また、彼女の獄中日記は現代的視点から読んでも示唆に富み、決して古びていないことが感動であった。
9月に参加したリバプール大学における英国アイルランド研究学会では、最新の研究状況を知ることが出来た。その後、旧知のRobin 0'Keyウォリック大学教授と面談、同大学歴史学科長Margot Finn教授にも紹介され、最近のケルト文化の動向に関して話を聞いた。また、アイルランド女性史で著名なMaria Luddy同大学教授の文献リスト等を入手できた。丁度前後して、古書も含め注文していた文献が次々に到着したので、とりあえず現段階で成果を纏め、11月にサンダーランド大学で実施された第5回国際アイルランド研究学会において、口頭発表のかたちで報告した。オーストラリアからの研究者がケルト文化史に一貫したエートスを「戦士」と表現できるという研究報告を行ったが、筆者の内容と結びつき、議論が進んだ。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Something to Live for or Something to Die for: Constance Markievicz and What She Represented2007

    • 著者名/発表者名
      水之江 郁子
    • 学会等名
      The 5^<th> Intemational Irish Conference, Ireland: At War and Peace
    • 発表場所
      University of Sunderland, England, UK
    • 年月日
      2007-11-09

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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