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2009 年度 実績報告書

ルネッサンス期アメリカ文学の共時的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520261
研究機関津田塾大学

研究代表者

野口 啓子  津田塾大学, 学芸学部, 教授 (60180717)

キーワード英米文学 / ルネッサンス / ナショナリズム
研究概要

本研究は、19世紀中葉のルネッサンス期アメリカ文学を、従来活発に行われてきた人種・階級・ジェンダーという視点からの研究に、(文学的)ナショナリズムという視座をからめて考察するとともに、この時期のアメリカ文学・文化を多角的にパノラマ式に捉えてみようとするものである。初年度の平成19年度は、この時代社会・政治的基軸となる第16代大統領エイブラハム・リンカンの演説を中心に、彼の演説が共和国の理念やアメリカン・デモクラシーが直面した政治的・社会的矛盾を乗り越えようとする過程で、アメリカ国家形成およびナショナリズムの形成に重要な役割を果たしていることを明らかにした。次年度の平成20年度は、この成果をもとに、アメリカ文学との関わりを中心に検証した。その結果、ナショナリズムの延長線上に、アメリカ文化に深く根付いた帝国主義的要素が明らかとなった。最終年度にあたる21年度は、この考察をさらに深め、ルネッサンス期アメリカ文学において、人種・階級・ジェンダーの問題が、ナショナリズムや帝国主義的要素と奥深いところで密接に関連していることを、主として女性作家の作品で検証した。
上記の研究から、国家と民主主義を語る際のレトリックの問題が新たに浮上したが、今後の研究への大きな示唆となった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      野口啓子・山口ヨシ子編
    • 雑誌名

      アメリカ文学にみる女性改革者たち(彩流社)

      ページ: 1-5, 71-93

  • [雑誌論文] 『ユリイカ』にみるメディア戦略と文学的ナショナリズム2009

    • 著者名/発表者名
      野口啓子
    • 雑誌名

      『ポー研究』(日本ポー学会誌) 1

      ページ: 40-50

  • [雑誌論文] 『ユリイカ』再考-ポーの文学的ナショナリズムとメディア戦略2009

    • 著者名/発表者名
      野口啓子
    • 雑誌名

      津田塾大学紀要 42

      ページ: 71-89

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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