研究課題
本年度は、デジタル化の進展にふさわしい比較演劇研究の研究手法確立を目指した「アジアにおけるシェイクスピア上演ウェブ・アーカイブの構築」の実現に向けて活動した。具体的には、4月~9月は、ウェブ・アーカイブのコンテンツ(アジアにおけるシェイクスピア上演映像、上演データ、資料など)取得及びウェブ上の機能充実を行った。11月~2010年3月には、第一期公開七作品のデジタル映像の整備、上演データ分析、台本翻訳(英語、中国語、日本語)等の作業を行い、2010年4月のアーカイブの公開に向けて準備を進めた。今年度はまた、アメリカやシンガポールの研究者たちとの協力により、演劇研究のネットワーキングを進めた。具体的には、4月にシンガポールでシンガポール国立大学、マサチューセッツ工科大学の研究協力者とともに打ち合わせを行い、今後のウェブ・アーカイブを活用した共同研究の具体的計画を検討した。さらに、研究成果の国際的発信も行った。10月には韓国シェイクスピア学会で、"Asian Shakespeare Intercultural Archive (A-S-I-A) : A Collaborative Digital Project"と題して、末松・小林の共同発表を行った。韓国に集まったアジア諸国の研究者に我々のウェブ・アーカイブ・プロジェクトを認知してもらっただけではなく、様々な意見交換を行うことができた。また、12月には名古屋シェイクスピア研究会で、「ウェブ・アーカイブA-S-I-Aの意義と可能性」と題した末松・小林の共同発表を行い、日本の研究者たちとともにインターネット上でのアーカイブの意義について検証した。
すべて 2010 2009 その他
すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (3件) 備考 (2件)
"Import/export : Japanizing Shakespeare". Shakespeare in Asia : Contemporary Performance.(Eds.Dennis Kennedy, Li Lan Yong.)(Cambridge University Press)
ページ: 155-169
"The Tokyo Globe Years : 1988-2002". Shakespeare in Hollywood, Asia, and Cyberspace.(Eds.Alexander C.Y.Huang, Charles S.Ross.)(Purdue University Press)
ページ: 121-128
"Going Beyond Boundaries-Cultural Transbility of Asian Shakespeares". Globalizing Shakespeare in Korea and Beyond(Dongin Publishing)
ページ: 243-259
http://www.a-s-i-a-web.org/
http://www.si.gunma-u.ac.jp/~sue/index.htm