研究概要 |
北東シベリアで話されるコリマ・ユカギール語に関し,記述言語学的研究を進めるとともに,現地調査を実施して一次資料の収集と整理を行った。 2008年7月31日から8月17日の約3週間の期間,ロシア連邦マガダン州マガダン市にて現地調査を行った。調査ではコリマ・ユカギール語話者の協力のもと,これまでの調査で収集した民話などの談話資料の分析・解釈の確認を中心に行った。同時に新たなテキストを録音した。録音はデジタル形式で採り,今後の利用と公開に備えた。これらの資料は今後,データベース化を行う。また,ロシア語訳を付けて現地コミュニティで利用できる形にし,最終年度に公開を行う予定である。 現地調査で得た資料をもとに,コリマ・ユカギール語に関する記述言語学的立場からの研究を進めた。本年度の研究成果はこれまでに進めてきた研究成果と合わせ,博士論文「コリマ・ユカギール語の記述研究--形態論を中心に--」にまとめた。これを発展させた形で,現在,関係節などの個別のトピックに関する論文を準備中である。
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