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2008 年度 実績報告書

モンゴル文語(地域文語を含む)形成史から見た仏典モンゴル語の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520350
研究機関愛媛大学

研究代表者

樋口 康一  愛媛大学, 法文学部, 教授 (20156574)

キーワードモンゴル文語 / 仏典モンゴル語
研究概要

モンゴル帝国時代にウイグル文字を借用してモンゴル人が自分たちの言語を表記したものが、モンゴル文語に他ならない。その形成及び発展の歴史に大きく預かっているのが、モンゴル語仏典である。モンゴル語仏典とモンゴル文語はいわば両輪として発達したのであるが、17世紀のチベット仏教の第二次導入以降、各地方で仏典の翻訳や出版等に使用されていた地方文語を視野に含めて、仏典モンゴル語さらには俗文献で使用される古典期のモンゴル文語の形成史を解明することが本研究の最終的な目的とするところである。今年度については、昨年度に引き続き、各地に所蔵されている文献資料に関する基礎的な調査を行うと同時に、次年度以降の本格的な研究進展と成果開陳を目標として、収集した資料の解析に意を用いた。その結果、地方の文語が中央部における文語形成に果たした役割の一端を明らかにした。また、モンゴル語仏典にはさまざまないわば「地方版」があることは夙に知られた事実であるが、それらは実は清朝時代の大蔵経の校訂・出版に際して結集されたものの中で、正式に採択された版以外のものであること、そしてこれらが元朝時代に翻訳された各種の異本を忠実に反映してものであって、言語学的及び文献学的にきわめて高い価値を有する可能性が大きいことを明らかとした。これらの成果を踏まえさらに周辺諸言語との接触により形成されたモンゴル語史の流れを日本語史と対照した論考を国際学会の招聰講演において発表するとともに学会誌に掲載した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] いったい富士山のふもとにオウム(鸚鵡)が生息しているのか一漢字文化圏の周縁部に位置する日本の文字文化の一断面2008

    • 著者名/発表者名
      樋口康一
    • 雑誌名

      日本語文学(韓国日本語文学会) 38

      ページ: 1-11

    • 査読あり
  • [学会発表] いったい富士山のふもとにオウム(鸚鵡)が生息しているのか一漢字文化圏の周縁部に位置する日本の文字文化の一断面2008

    • 著者名/発表者名
      樋口康一
    • 学会等名
      韓国日本学連合会第6回国際学術大会
    • 発表場所
      釜山外国語大学校 大韓民国
    • 年月日
      2008-07-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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