日本語の調音設定 : 計器による設定と教育による有効性

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19520355
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 言語学
• 研究機関: 会津大学
• 研究代表者: ウィルソン イアン 会津大学, コンピュータ理工学部, 准教授 (50444930)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: phonetics / articulatory setting / ultrasound / pronunciation teaching / Moodle

研究概要

研究プロジェクトの一年目は、超音波機器のリース、必要なコンピュータハードウェアとソフトウェアの購入、さらに研究アシスタントを訓練し、実験を計画した。MATLABプログラムは信頼出来るデータ分析のために作成された。日本語と英語の調音セッティングの相違を測定し、その結果をニューヨーク大学の学会で発表した。
二年目は、超音波機器のリースを継続し, より多くの日本語のデータを収集した。日本語を話す時の日本人の活発な舌の位置のデータベースを構築した。このデータベースは世界で始めてのものである。これは日本語と他言語の相違を教えるのに役に立つだけではなく、第一言語として日本語を学んでいる聴覚に障害がある人のためにも役に立つだろう。
さらに、日本語と英語の相違が表示されたこのデータは、ムードルに組み込まれた会津大学の発音の授業や、発音がテーマのNHKのテレビ番組で使われた。さらに現在共著している音声のテキストでもこのデータを使っている。
日本語と英語の調音セッティングの正確な比較ができるよう英語音の声道のMRIデータを収集した。このデータは2009年7月一8月にカリフォルニア大学バークレー校で行う音声についての集中講義で使う予定である。

研究成果

• [雑誌論文] Using Praat and Moodle for Teaching Segmental and Suprasegmental Pronunciation (2008)
  • 著者名/発表者名: I., Wilson
  • 雑誌名: Proceedings of the 3^<rd> International WorldCALL Conference : Using Technologies for Language Learning, online (refereed)
• [雑誌論文] Using Moodle and other software tools in EFL courses in a Japanese IT university (2007)
  • 著者名/発表者名: J. Brine, I. Wilson, & D. Roy
  • 雑誌名: Proceedings of the 7th IEEE International Conference on Computer and Information Technology (CIT 2007) (refereed) ページ: 1059-1064
• [学会発表] Japanese articulatory setting : the tongue, lips and jaw (2007)
  • 著者名/発表者名: I. Wilson, N. Horiguchi, & B. Gick
  • 学会等名: UltraFest IV (the 4th International Ultrasound/Speech Conf.)
  • 発表場所: New York University
  • 年月日: 2007-09-29
• [学会発表] Head movement and tongue compression with a fixed ultrasound probe but a free head (2007)
  • 著者名/発表者名: N. Horiguchi & I. Wilson
  • 学会等名: UltraFest IV (the 4th International Ultrasound/Speech Conf.)
  • 発表場所: New York University
  • 年月日: 2007-09-28
• [図書] Ultrasound imaging applications in second language acquisition (Phonology and Second Language Acquisition)(J. G. Hansen Edwards & M. L. Zampini (Eds.)) (2008)
  • 著者名/発表者名: B. Gick, B. Bernhardt, P. Bacsfalvi, & I. Wilson
  • 総ページ数: 309-332
  • 出版者: Amsterdam : John Benjamins
• [備考]
  • URL: http://clrlabl.u-aizu.ac.jp/indexj.htmlNHK
• [備考] 語学番組 : 「3か月トピック英会話一話して聞きとる!ネイティブ発音塾」ウィルソン博士は、2009年の1月から3月にかけて毎週この番組に出演した。番組内では、発声中の日本語と英語の舌の位置の超音波映像が使用された。