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2009 年度 実績報告書

音韻と文法のインターフェースからの中国語の類型的特徴の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 19520360
研究機関神戸市外国語大学

研究代表者

太田 斎  神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (40160494)

研究分担者 ラマール クリスティン  東京大学, 総合文化研究科, 教授 (30240394)
キーワード文法化 / 語彙化
研究概要

太田は10月の中国開封における学会発表の際に、現地の研究者と交流し、データの収集を行った。また12月には河南大学の辛永芬准教授を招聘し、共同研究を行い、また同月24日、大阪(同志社大学サテライトキャンパス)で研究発表会を開催、日本における漢語方言研究者と交流を図った。辛准教授は未発表の河南省北部方言(複数地点)の文法的機能を担う形態変化現象を紹介した。太田は「Z変研究概況及其関鍵問題(Z変研究状況とカギとなる問題)」というテーマで、「名詞+接尾辞」の先行研究と調査データの紹介、そしてその分析を行った。
太田のこれまでの調査により、以下のことが明らかになった。開封方言では、いわゆる「子変」を形成する名詞接尾辞は、語幹音節が-n韻尾の場合のみ、融合せず、nouという自立形式となっている。商丘方言には「子変」は存在しないが、普通話の「子」相当名詞接尾辞は、語幹音節が鼻音韻尾か否かで、nen(~len)~teiといった変異体があることから、開封方言の「子変」を形成する名詞接尾辞は、単独では存在じないが、touのような変異体であると考えられる。このような一方言体系に見られる文法化現象の過渡的状況の紹介、分析はこれまでほとんど報告例を見ない。
ラマールは,前年度の陜西省の調査データを利用して歴史文献研究を行い,8月に上海師範大学で開催された第五届双語語法化問題国際学朮研討会で発表を行った。また12月に河南大学の辛教授との共同研究を進め,上記の12月24日の研究会で「動詞範疇に関わる音節融合とその文法機能」という研究発表を行った。その発表は先行研究をまとめて,最近の調査データも検討に加え,漢語方言における動詞の変韻現象の総合的分析を測るものである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 北方方言 "眼睫毛" 的対応詞的特殊音変化(2)2009

    • 著者名/発表者名
      太田斎
    • 雑誌名

      神戸外大論叢 60巻3号

      ページ: 63-76

  • [雑誌論文] 北方方言 "眼睫毛" 的対応詞的特殊音変化(3)2009

    • 著者名/発表者名
      太田斎
    • 雑誌名

      神戸外大論叢 60巻6号

      ページ: 91-103

  • [雑誌論文] 西北方言的慣常性行為標記 "〓"2009

    • 著者名/発表者名
      ラマール・クリスティーン(柯理思)
    • 雑誌名

      咸陽師範学院学報[Journal of Xianyang Normal University] 24

      ページ: 39-43

    • 査読あり
  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      ラマール・クリスティーン
    • 雑誌名

      語法化与語法研究(四)論文名「論北方方言中位移終点標記的語法化和句位義的作用」(呉福祥ほか主編)(商務印書館(中国北京))

      ページ: 512(145-187)

  • [学会発表] 常用詞特殊音変的類型: "順同化" 及其他2009

    • 著者名/発表者名
      太田斎
    • 学会等名
      丁声樹先生百年誕辰〓第五届官話方言国際学術研討会
    • 発表場所
      河南大学文学院(開封)
    • 年月日
      20091024-20091025
  • [学会発表] 18世紀以来 "往+謂詞(里)" 式副詞性成分的発展2009

    • 著者名/発表者名
      ラマール・クリスティーン
    • 学会等名
      第5届漢語語法化問題国際学術研討会
    • 発表場所
      上海師范大学
    • 年月日
      2009-08-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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