研究概要 |
エックなどのカトリック神学者とルターなどのプロテスタント神学者は共に多彩な修辞的技巧を駆使して効果的な文書の作成に努めた。ただ、カトリック派が社会的に優越した立場から皮肉などを交えた間接的な表現を用いたのに対し,プロテスタント派は体制打破を目標とするところから,しばしば粗暴で直接的な表現によって相手を攻撃した。また、庶民の啓蒙と扇動を重視するプロテスタント派が平易な文章を書いたのに対し、神学的問題に世俗の庶民を関わらせてはならないという考えのカトリック派にはそのような視点が欠けていた。
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