研究概要 |
(1)韓国で公開されているWeb辞典は朝鮮語母語話者に対するいわゆる「国語辞典」であるのに対して,本辞典は日本語母語話者を対象とした「2か国語辞典(bilingual dictionary)」である。「国語辞典」には母語話者にとって必要のない情報は書かれていないが,本辞典は日本語母語話者にとって必要な情報を盛り込むことを最大の目標としている。 (2)本辞典は日朝対照研究の知見に基づいて記述するので,本国の国語辞典では得られない情報が豊富に盛り込まれている。 (3)紙媒体の辞典は見出し語として登録されているものしか検索できないが,本辞典は未登録の形態素であっても,理論的に存在しうる形態素列を予測するアルゴリズムを設計しておけば,当該の形態素を検索できるだけでなく,形態素解析の結果を提示することによって学習辞典としての機能を果たすこともできる。また形態素解析機能を充実させれば,登録されている見出し語が数千語のレベルであってもある程度実用に耐えうるシステムを構築することができる。
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