2年目である本年度は、昨年度に終わらせることができなかった過去のテキストの確認および語彙・文法事項の確認をおこなうとともに、音声資料の整理を開始した。 2009年2月から3月にかけて、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州プリンス・ルパートにおいて3週間ほどの現地調査をおこない、話者の協力を得て、書きおこした資料およびその英訳のチェックをし、テキスト中に現れる意味・機能が未確認の語について情報を収集した。また、前置詞や派生接頭辞の機能、連結辞の使い分け等、グロスおよびテキスト末に付ける文法説明に必要となるいくつかの項目についても確認をおこなった。 本年度は書きおこしたテキストの確認、語彙や文法事項の確認に加え、音声資料についても整理を開始した。本研究で用いている録音は、10数年前からの数年間の現地調査時に録音したものであるが、現地での確認・配布のためにカセットテープを用いて録音したものであった。今回、パソコンソフトを用いてこれらの録音テープをデジタル化するとともに、今後の教育の場での利用を考え、長すぎる間や雑音を取り除く作業をすすめている。こうした間や雑音もさまざまな情報を含んでおり、貴重な情報源といえるかもしれないが、教育的な利用を考えた場合にはできるだけ聴きやすい録音を提供したいと考えたためである。
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