研究課題
研究代表者は1983年にパソコンを利用した言語地理学データ処理システムSEALを開発、マニュアルを出版、プログラムを公開するとともに、実際の調査資料への適用結果を論文発表して、「パソコンによる言語地理学」を提唱した。現在は、ホームページにおいてSEALや研究成果の公開を行っている。SEALを開発しはじめた当初から、個別項目の言語地図の描画だけでなく、異なる言語地図の重ね合わせを意図して開発を行い、種々の総合・比較の方法を開発、実践してきた。最近の研究代表者による研究で、若い世代においても言語地理学的分析が有効であるが、旧世代の調査結果とは異なる分布の様相を示したことから、異なる言語地理学調査データを比較分析する方法の開発と実践にとりくんでいる。平成21年度は、新旧の異なる言語地理学データの比較・総合の実例を論文等で発表した。そのうち、代表的なものについて概説する。1.異なる言語地図の比較・総合異なる言語調査の結果に基づく言語地図の比較として、広域言語地図と微細言語地図の比較、異なる世代を対象とした言語地図の比較をとりあげ、それぞれで読み取られる言語変化の様相の違いについて実例に基づき説明した(Fukushima 2010)。2.異なる世代を対象とした言語地図徳之島において行われた30年を隔てた同一調査表による言語地理学調査データに基づき、言語地図の作戎と比較を行った(福嶋2010第二部 二つの奄美徳之島言語地図の比較pp.35-65)。
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Dialectologia 4
ページ: 13-22
「外国語方言の計量」(計量国語学会編集『計量国語学事典』項日執筆)(朝倉書店)
ページ: 320-321
Dialectologia Special issue(近刊, 掲載確定)
http://www.unii.ac.jp/~chitsuko/