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2009 年度 実績報告書

方言調査法の検討を目的とした福島県方言の調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520385
研究機関福島大学

研究代表者

半沢 康  福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (10254822)

キーワード小高町方言 / 実時間調査
研究概要

本研究では社会言語学的方言調査における調査法について検討を行い,その妥当性・信頼性を検討する。また15年前に社会言語学的多人数調査が実施された地域を調査対象に選定することで方言変化の実時間データを蓄積する。
2009年度は研究の最終年度として総まとめを行い,研究論文を2報発表するとともに,最終報告書を刊行した。15年前に「有意抽出法を用いて選出されたインフォーマント」を対象に「面接質問法」によって調査を行った福島県南相馬市小高区において,同様の方法で追跡調査を実施し,実時間上の方言変化の様相を把握した。項目によって若干のずれは示しつつも,全体として2回のグラフはかなり一致した。有意抽出によってインフォーマントを選出しており,かつ各コーホートの人数が十分に多いとも言えないが,にもかかわらず2回の独立の調査結果に一致が見られたということは,それぞれの調査が各コーホートの方言状況を一定適切にとらえており,これら調査方法の有効性を示唆するものと考えられよう。なお,同一の調査法を用い,複数調査を繰り返す実時間調査において確認される調査結果の異なりが真に経年変化によるものであることを述べるためには,用いた調査法が「同一人物に同一の方法で調査を行った場合には,同一の調査結果が得られる」ものであること,すなわち,方言調査法が十分な「信頼性」を有する(インフォーマントの方言実態を安定的に測定しうる)ことが前提となる。この点を検討するために,同一のインフォーマントに同じ調査項目を用いた再調査を実施した。この2回の調査結果を比較することで質問法の「信頼性」が検討できる。このデータについては現在分析を進めているところであり,今後結果を公表する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 福島県南相馬市小高区における方言使用実態-世代差に着目して-2010

    • 著者名/発表者名
      本多真史
    • 雑誌名

      言文 57

      ページ: 15-25

  • [雑誌論文] 南相馬市小高区方言の変容-方言実時間調査データの比較-2010

    • 著者名/発表者名
      半沢康
    • 雑誌名

      言文 57

      ページ: 2-14

  • [図書] 福島県南相馬市小高区における方言の実時間調査報告2010

    • 著者名/発表者名
      半沢康編
    • 総ページ数
      76
    • 出版者
      科研費報告書

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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