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2009 年度 実績報告書

鎌倉時代における日本漢音の位相的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520397
研究機関広島大学

研究代表者

佐々木 勇  広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50215711)

キーワード漢字音 / 漢音 / 位相 / 声調
研究概要

今年度は、計画通り、書陵部蔵『春秋経傳集解』全三十巻・鎌倉期点の漢字音データを、コンピュータを用いて入力する作業を終えた。
さらに、本予算により新規購入の『増補親鸞聖人真蹟集成』(全十巻)に基づき、親鸞遺文の漢字音データの入力を開始し、その入力をほぼ完了することができた。
そのデータを活用した研究の一つとして、親鸞とその妻恵信尼との、鎌倉時代における一夫婦の漢字音を比較し、同時代・同地域における漢字音の個人差を調査してみた。
その比較の結果、親鸞は、どのような文献であっても、各漢字の音について規範的な音注をしているのに対して、恵信尼は、経の音読では、漢字の字音に戻すことなく、句として聞こえるままに記す部分が有ることが知られた。その恵信尼は、書簡では、日常漢語音のレベルに留まっていたことがわかった。
このように、鎌倉時代の夫婦の漢字音に、相違が見られたのである。
今後も、このように、蓄積したデータに基づき、諸資料の加点者、文献の性格・場の相違による漢字音の差を考慮し、漢字音を整理・比較研究する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 鎌倉時代における漢字音の個人差―親鸞と恵信尼との比較―2010

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      古典語研究の焦点

      ページ: 721-738

  • [雑誌論文] 大東急記念文庫蔵『仁王護国般若波羅蜜多経 巻下』(二五―五二―〇六五)の字音点2009

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      かがみ 第40号

      ページ: 7-9

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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