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2010 年度 実績報告書

鎌倉時代における日本漢音の位相的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520397
研究機関広島大学

研究代表者

佐々木 勇  広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50215711)

キーワード漢字音 / 漢音 / 位相 / 声調
研究概要

今年度は、本研究の最終年度として、計画通り、確認調査と資料整理・考察をなし、研究のまとめを行なった。
本研究によって、鎌倉時代という一時代の、京都という同一地域において、資料の位相差による漢字音の差が存することが判明した。その漢字音における位相差は、同一人物内においても、文献の性格・場の相違などの要因によって、存したことが確認された。
これは、推測される結果ではある。しかし、その予想を残存する古文献によって実証することは容易ではなく、従来、予測に留まっていたことがらであった。それを明示できたことは、本研究における最大の成果である。
また、本研究の基礎資料として、鎌倉時代における日本漢音資料の字音データベースを作成することができた。
今後も、本研究で蓄積したデータに基づき、諸資料の加点者、文献の性格・場の相違による漢字音の差を考慮して、漢字音を整理し、比較研究を続ける。本研究で、漢音において得られた知見は、呉音研究にも活かせるものと考えている。
本研究の成果は、研究代表者が所属する広島大学大学院及び教育学部において講義するとともに、講義で述べきれない内容や、基本的な字音データについては、研究科紀要・ホームページ等に発表することによって、公にする予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 本願寺蔵『淨土三部經』正平六年存覺書写本の朱点について-親鸞自筆加点本および龍谷大学蔵南北朝期加点本との比較-2011

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      訓点語と訓点資料

      巻: 第136輯(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 親鸞遺文における「オハ」等の仮名遣い開始時期と異例について-漢文の訓点における実態調査とその位置づけ-2011

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      国文学攷

      巻: 第209輯(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 親鸞と明恵の漢字音-漢字片仮名交じり文における比較-2010

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 雑誌名

      広島大学大学院教育学研究科紀要 第二部

      巻: 第59号 ページ: 1-9

  • [図書] 専修寺蔵『選擇本願念佛集』延書 影印・翻刻と総索引2011

    • 著者名/発表者名
      佐々木勇
    • 総ページ数
      302
    • 出版者
      笠間書院

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公開日: 2012-07-19  

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