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2009 年度 実績報告書

日本語学習者の文章産出におけるパラフレーズに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520442
研究機関宇都宮大学

研究代表者

鎌田 美千子  宇都宮大学, 留学生センター, 准教授 (40372346)

キーワード第二言語教育 / 日本語教育 / アカデミック・ライティング / パラフレーズ / 言い換え / 文体 / 語彙選択
研究概要

本研究の目的は、留学生に対する日本語アカデミック・ライティング教育のための基礎研究の一つとして、文章を読んで内容をまとめる場合のパラフレーズに焦点を当て、日本語学習者によるパラフレーズ使用の特徴と問題点を明らかにすることである。
21年度は、話しことばと書きことばといった文体の違いに焦点を当て、要約文における語彙選択に関する検証を行なった。その結果、1)上級レベルの日本語学習者であっても話しことばの語彙を使用した誤用が顕著であること、2)話しことばから書きことばへのパラフレーズが達成できていても、文の構成要素を話しことばの展開のまま単純につなげていることが起因し、一貫性ある文章としての全体的調整までには至っていないことを明らかにした。これらの結果に基づき、留学生に対する日本語アカデミック・ライティング教育を展開する上での考慮すべき点を提示した。この研究成果については、2009年7月にオーストラリア・ニューサウスウェールズ大学で開催されたJSAA(Japanese Studies Association of Australia)-ICJLE(International Conference on Japanese Language Education)において発表した。さらに、不適切な話しことばの語の使用に至った日本語学習者の語彙認識に関する分析を加え、論文「文体の違いへの対応に見られるパラフレーズの分析-留学生の要約文における語の使用に着目して-」(『外国文学』59号)としてまとめ、日本語教育の観点から、正しい語彙知識の提示とともに、文章のつながりをふまえた上での全体的な調整を視野に入れたパラフレーズ指導が重要であることを示した。
また、今年度は最終年度にあたることから、3年間の研究成果を総括し、冊子版の研究成果報告書を発行した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 文体の違いへの対応に見られるパラフレーズの分析-留学生の要約文における語の使用に着目して-2010

    • 著者名/発表者名
      鎌田美千子
    • 雑誌名

      外国文学 59号

      ページ: 9-25

  • [学会発表] Japanese Language Learners' Use of Paraphrasing in Summarizing from Spoken Discourse to Written Discourse2009

    • 著者名/発表者名
      Michiko Kamada, Kikuko Nishina
    • 学会等名
      JSAA(Japanese Studies Association of Australia)-ICJLE(International Conference on Japanese Language Education)
    • 発表場所
      University of New South Wales, Australia
    • 年月日
      2009-07-16

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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