本研究は教材と学習者との関連に着目した理論の構築に向け、特に学習者が教材から受ける影響と学習者要因との相関を解明することを目的とする。学習者要因を特定するためのフェイスシート検討した後に、日本留学前・留学中・留学後の学習者を対象に縦断的にPAC分析を実施し、学習者が教材から受ける影響と学習者要因の相関を探ることを目指している。 平成19年度は研究代表者(丸山)が育児休業等の取得に伴う研究の中断したため、平成20年度は初年度(平成19年度)の活動の継続部分となり、本年度は3年目の計画を実施した。具体的には 1.平成21年度にひきつづき丸山(研究代表者)と小澤(研究分担者)が、留学中および留学後の日本語学習者を対象としたPAC分析を行った。 2.国際的な学会「世界日本語教育大会」(台湾)で、留学前・中の日本語学習者の分析を発表した。 3.丸山(研究代表者)が「PAC分析学会」の大会実施責任者を務め、小澤(研究分担者)を中心にPAC分析の研究手法についての大会企画を企画し、共同で発表した。 4.本研究に関連し日本語教師のステレオタイプについての検証と若手日本語教師に対するPAC分析を論文としてまとめ発表した(査読有)。 6.丸山(研究代表者)と小澤(研究分担者)が本研究の発展版となる調査地域(英国)に渡り、共同研究者との研究打ち合わせ、研究発表および授業見学を行った。
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