(1)データ収集-中間年度にあたる2008年度、特定のボランティア養成講座について、前年度からの変化にしぼり、記述・分析した。さらに、前年度に養成講座を修了した、1年目ボランティア4人へのインタビューを、2回の時期に分けて行った。現在、文字化作業を終えたところである。 (2)研究対象の範囲拡大-2008年度は新たに他のボランティア養成講座、および、日本語支援の実態を、近隣という地域性、および、参加者に極端な違いがないというゆるやかな条件を設定した上で、複数の講座のそれぞれの複数の担当者にインタビューを行った。同一圏の地域で類似した関係者でありながら、その形態、および、ボランティア養成の理念に広がりがあることを具体的に把握した。複数の実践の対照をおこなうことで、実践モデルの類型化を試みる。 (3)発信およびネットワーク形成-2008年度は、前年までの、日本語教授法・支援に関する研究に基づき、成果の一部の発信を行った。2008年6月における日本語教師を対象とする研修会(於:昭和女子大学)、2008年8月におけるブラジルの学会(於:リオデジャネイロ連邦大学)での研究発表、および、日系コミュニティの日本語教師研修会(於:イグアス移住地、ブラジリア日本語普及センター)を行った。ブラジル、および、パラグアイにおける日系コミュニティの日本語教育の実態の一端に触れ、また、小規模ながら現地教員とのネットワーク形成をおこなうことが出来た。学会発表、および、研修会講義に関しては現在報告書が印刷中である。
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