研究初年度である平成19年度は、日・米・独3ヶ国の大学における異文化間コミュニケーション科目の位置づけや目的、授業シラバスの詳細、教授法、授業成果など、比較分析に必要なデータ収集が主たる目標であった。事前に研究協力者とともに大学教員及び学生への質問内容を決定し、日・米・独各国語版のアンケート作成を終えてから、候補に選んだ3ヶ国の教員と個別にコンタクトを取って本研究への協力を依頼し、インタビュー日時の打ち合わせ等を行った。 ドイツでは、9月に13名の教員が我々のアンケートとインタビューに応じている。その際、シラバスの提供と学生へのアンケートの実施依頼に対する承諾も得た。平成20年3月末時点で6大学から学生へのアンケート結果が返送されている。 アメリカへは研究代表者(11月)と研究協力者(2〜3月)がそれぞれ1回ずつ訪れ、計12名の教員にインタビューを行った。その際、ドイツと同様にシラバスの提供と学生へのアンケートの実施依頼に対する承諾を得ている。平成20年3月末時点で3大学から学生へのアンケート結果が返送されている。 日本では諸般の事情からアンケートとインタビューへの協力依頼に対して8名の教員からしか協力を得ることができず、学生へのアンケートに対する協力も今のところ3大学に止まっている。引き続き協力を要請しているところであり、米・独と同程度の人数まで協力者を増やす予定である。 こうした収集作業以外にインタビューの文字化にも着手している。また平成20年度の本格的分析の開始に備え、定性データ分析ソフト「NVivo7」を購入した。
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