日・米・独の4年制大学において、異文化コミュニケーション授業を担当している教員にインタビューを行うとともに、その授業履修者にアンケート調査を実施し、彼等の「Intercultural(異文化〔間〕)」「文化」「コミュニケーション」等の基礎概念理解について比較調査を行った。これらの分析を通じ、3カ国における異文化教育の現状を把握し、そこから鮮明化した日本の異文化教育に関する問題点に言及するとともに、異文化コミュニケーション学に纏わる多様な視点の比較検証と活発な議論喚起の必要性、学習者の視点に配慮したコミュニケーションに関する教授法の確立、授業における批判的理論の適用、学生の文化に対する能動的姿勢を育成する必要性等について指摘・提言を行った。
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