研究課題/領域番号 |
19520490
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉満 たか子 広島大学, 外国語教育研究センター, 准教授 (20403511)
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研究分担者 |
岩崎 克己 広島大学, 外国語教育研究センター, 准教授 (70232650)
HARTING Axel 広島大学, 外国語教育研究センター, 准教授 (80403509)
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キーワード | ドイツ語教育 / 日本:韓国 / アンケート調査 / インタビュー / 学習歴 / 動機付け / 学習方法 |
研究概要 |
初年度に行った韓国および日本のドイツ語教科書の分析と韓国および日本の大学におけるカリキュラムの調査により、韓国の教科書では日本の教科書に比べ2倍近い異語が学習され、また文法項目も日本に比べ多いことが判明した。本年度は、この結果が実際の学習にどのように表れているのかを調査すべく、ハンブルク大学のサマーコースの日韓参加者を対象にアンケート調査とインタビューを行った。 現地での調査は2008年8月10日〜14日を準備期間とし、協力者の募集とアンケート用紙の配布を行い、8月18日〜22日にアンケートの回収および個別のインタビューを行った。今回の調査では日韓学習者の到達度や学習歴、学習方法の比較が目的であるため、対象を少なくとも1年程度はドイツ語の学習経験がある者とした。そのため、サマースクールにおける習熟度別上位クラスに在籍する参加者を対象とし、韓国人12名および日本人14名からデータを収集することができた。また、より高度なドイツ語の習得に成功した学習者のサンプルとして、同年4月よりハンブルク大学に留学している韓国人2名と日本人1名にも協力を得た。アンケートは同一内容の物で、参加者の母語である韓国語または日本語で行い、インタビューはドイツ語母語話者によりドイツ語で行った。 アンケートの結果からは、韓国人被験者14名中9名は高等学校ですでに平均148時間のドイツ語を学習しており、全員が大学でドイツ語を始めた日本人被験者とは全く異なる学習歴があった。また、ドイツ語学習の動機付けや学習方法にも日韓では差異が見られた。これらのデータは、『広島外国語教育研究』第12号(印刷中)に発表した。 次年度の研究では、アンケートとインタビューの結果をより精査し、同時に韓国におけるドイツ語教育のカリキュラムについてさらに調査を進め、効率的にドイツ語を学習するためのカリキュラム開発に寄与する知見を得る。
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