研究課題/領域番号 |
19520497
|
研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
神田 明延 首都大学東京, 基礎教育センター・人文科学研究科, 准教授 (10234155)
|
研究分担者 |
湯舟 英一 東洋大学, 工学部, 准教授 (70339208)
長谷川 宏司 首都大学東京, 人文科学研究科, 非常勤講師 (80350932)
|
キーワード | e-ラーニング / CALL / リーディング教材 / 提示方法 / 読解効率 / 認知科学 |
研究概要 |
PCのソフト(プレーヤーミント)による英文チャンク提示法を取り入れた英語リーディングの学習の継続によって、英語初級者の読解速度及び理解度が向上する可能性が示唆された。処遇実験では大学の事情により半期実施に留まったが、今までに質的・量的に優れた処遇を行えた。方法としては計画通り、統制群と異なる提示法を用いた複数の実験群クラスで実施した。その中で、今回の処遇では、とりわけ「英文チャンクが順次現れ消える提示法」に効果が認められた。さらに、アンケートの結果から、多くの学習者が読解速度向上の効果を信じながらトレーニングに取り組んでいたと思われ、その信念が学習継続の動機付けを下支えしていたものと推測される。研究発表については、処遇を行った授業の実践報告として学会発表を行い、研究結果との総合的な分析で学会誌に論文を発表した。 さらに、学習者の英文リーディング時の脳活性状態を分析し、特定の困難チャンクの処理時間データと同期させることで、リーディング時の認知プロセスを生理学的に検証したいと考える。それについては、既に光ポトグラフィを使用したパイロット実験を行って結果分析中であるが、今後は、これまでと同様の処遇を経た被験者に同じテキストを用いて、特定の提示法ごとに反応が異なるかを調査したい。そして引いては学習者に最適な提示法を実現させるe-Learning教材の開発を、今後さらに認知科学的成果を活かし進めて行きたいと考える。
|