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2007 年度 実績報告書

異文化体験の主観的記述を促す教材の工夫-『言語ポートフォリオ』のために

研究課題

研究課題/領域番号 19520508
研究機関大東文化大学

研究代表者

姫田 麻利子  大東文化大学, 外国語学部, 准教授 (50318698)

研究分担者 パンジェ マリー=フランソワーズ  大阪府立大学, 総合教育研究, 准教授 (30316020)
キーワード異文化間能力 / ポートフォリオ / 言語バイオグラフィ(言語に関する自伝) / フランス語 / カルチュラル・アウェアス / 異文化間の気づき / ジャーナル / 大学生
研究概要

本研究は、異文化問能力のなかでも「異文化間の気づき」能力育成を目的とした教材の工夫に取り組むものである。まず、外国語教育にintercultral/interculturel概念が導入されて以来の先行研究を踏まえ、当該能力の定義をあらため(学習者の外側で実体化される目標文化と出身文化の対比的定義に即した気づきというより、学習者内で主観的に定義された両文化関係を自省/再構築していく能力である)、フランス短期留学中の日本人大学生に対し、この能力育成を目的とした日記帳型教材を提案する場合の内容を検討した。
白紙の日記が自動的に自省を促しはしないし、目標文化との直接接触が自動的にこの能力を育成するわけでもない。文化人類学的参与観察の手法、「テーマ日記」作文指導法、日本語教育におけるジャーナルアプローチを参考に、異文化体験時の主観をみつめる指示文(「つづけ書き」を求める指示)と、その主観のふり返りを促す指示文、主観を規定するものを探る指示文(「読み返し」を促す指示)工夫し、これら指示文および交換目記形式にした場合の他者のコメントの効果を測定するために、研究分担者の担当大学生のうち2007年9月にフランス短期研修に参加した12名を対象に、第1回の実験を行った。結果を分析したところ、第1回実験のジャーナルでは、自分の視点の変化を意識化させることは、ある程度までできたが、自分の視点を規定しているものの反省までは至らなかったと言える。交換日記形式は、つづけ書きを放棄しない抑制の効果と、自分の視点を意識化する効果はもたらすが、自省を深める効果はなかった。
第1回実験の結果分析を踏まえ、「つづけ書き」頁、「読み返し」頁レイアウトともに改訂したジャーナルを、研究代表者の担当学生のうち2008年2月のフランス現地研修に参加した17名に配布し、第2回実験を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] フランス語教育における<文化>の転回、停滞、課題2008

    • 著者名/発表者名
      姫田 麻利子
    • 雑誌名

      『語学教育研究論叢』(大東文化大学語学教育研究所) 第25号

      ページ: 193-218

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Elaboration d'un outil menant a la prise de conscience interculturelle2008

    • 著者名/発表者名
      HIMETA, Mariko
    • 雑誌名

      Etudes didactiques du FLE au Japon(Peka, Association des didacticiens japonais No.17

      ページ: 44-63

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Representations de l'anglais et d'autres langues etrangeres chez les etudiants japonais2008

    • 著者名/発表者名
      HIMETA, Mariko
    • 雑誌名

      Alao, G., et. al.(eds), (Grandes et petites langues, Transversales, Berne:Peter Lang 24

      ページ: 137-148

    • 査読あり
  • [学会発表] <異文化間の気づき>はひとりでに得られるか:言語バイオグラフィの工夫2007

    • 著者名/発表者名
      姫田 麻利子, バンジェ, マリー=フランソワース
    • 学会等名
      国際シンポジウム「ICTによる外国語教育と自律学習」
    • 発表場所
      北海道大学情報基盤センター
    • 年月日
      2007-12-16

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2012-10-12  

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