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2009 年度 実績報告書

英語の語彙知識に基づくリーディングのCan-do Listの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19520514
研究機関東京電機大学

研究代表者

相澤 一美  東京電機大学, 工学部, 教授 (00222448)

キーワード英語 / 教育学 / リーディング / 読解力
研究概要

本研究では,英文テキストの読解のために,語彙サイズが決定的な役割を果たすという前提を立て,英語の語彙知識によってどの程度の読解が可能になるかを調査し,Can-do Listを作成することを目的とした。得られた結論は,語彙が読解の道具であるとする前提そのものが,成立するかどうか再検討が必要になった。しかし,本研究の結果,以下の点が明らかになったことは非常に興味深い。
1.語彙サイズの大きい学生が必ずしも読解問題で高い得点を取るとは限らない
例えば,大学入試センター試験の読解問題の場合では,推定語彙サイズが3000語レベルであっても,6000語レベルの学生よりも,読解テストの得点が高いケースがあった。しかし,分析の結果,推定語彙サイズ5000語に満たないと,大学入試センター試験の読解問題で十分な得点が取れない事例が多かった。この事実は,限定的ながら,語彙力で読解力を説明できると結論づけることができる。
2.テキストのカバー率を95%にするための語彙レベルと,読解テストで十分な得点を取るための語彙サイズの間にはギャップがある。
読解が十分に可能なテキストをカバーできる語彙レベルと学習者の語彙知識の間には,2000語程度のギャップが存在することが明らかになった。例えば,高校卒業段階では,約3000語を学習することになっており,テキストも3000語の語彙知識があれば,95%をほぼカバーできるが,実際に理解度を試す問題に正答するには,5000語の語彙知識が必要であった。同様に,アカデミックテキストは,約5000語でほぼ95%をカバーできるが,十分な得点を取るためには,6500語が必要なことがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 語彙知識と英文テキストの理解-高校上級用読解教材選択の指針を求めて-2010

    • 著者名/発表者名
      相澤一美
    • 雑誌名

      教材学研究 21

      ページ: 7-14

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 小学校から大学までに知っておくべき単語数は,どれくらいですか?2010

    • 著者名/発表者名
      相澤一美
    • 雑誌名

      英語教育 59

      ページ: 54-56

  • [学会発表] 語彙知識と英文テキストの理解-読解教材選択の指針を求めて-2009

    • 著者名/発表者名
      相澤一美
    • 学会等名
      日本教材学会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2009-10-17
  • [学会発表] テスト形式の違いにより読解下位技能が読解に及ぼす影響2009

    • 著者名/発表者名
      望月正道
    • 学会等名
      全国英語教育学会
    • 発表場所
      鳥取大学
    • 年月日
      2009-08-09
  • [学会発表] How many words do learners need to know reading proficiency tests-Identifying minimum vocabulary sizes-2009

    • 著者名/発表者名
      Aizawa, K.
    • 学会等名
      First N.E.A.R.Language Education Conference
    • 発表場所
      新潟県立大学
    • 年月日
      2009-05-30

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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