研究概要 |
本研究は,日中間の技術交流が円滑に行われるために,技術中国語のWeb教材とそのe-ラーニングシステムを構築することを目的に進めてきており,当初の計画に従い,以下の研究成果が得られた。 ・技術中国語e-ラーニングシステムに関する検討:ADDIEモデルに基づき,まず,企業の技術者,e-ラーニング研究者および本学の中国語履修者に広く意見を求め,開発ニーズ・学習者・必要なスキル・教材内容・教育の最終目標について分析し,また,Webテキストの構成・レイアウト・データベースについて作成基準を決定した。 ・教材用トピックの選定:トピックの選定に際して,履修者のやる気の維持,トピックの適時性・バラエティ・面白さを重視すると同時に,その有用性もトピック選定基準にする。具体的に,2段階に分けてテーマの選定を行った。まず,第1段階では,テーマの理解やすさと面白さを中心に,日本と中国に関する最近の話題を中心に38テーマを選定した。第2段階では,テーマ表現のしやすさ,理工系出身者にとって図形・アイコンの認知度と技術分野全体のバランスを考慮し,最終的に14テーマに絞り,一学期分のトピックを選定した。 ・関連トピックの素材の収集・整理・作成:選定されたトピックに関して,素材を集め,それを基に,テキスト,単語辞書と音声データの作成作業を行った。 ・認知理論に関する考察:サンプルLessonを作成し,東京工科大学学部3,4年次生を対象に実験を行った。その結果,認知理論の冗長原理は語学学習にそのまま適用するのは適切でなく,修正する必要があることがわかった。修正案として,動画・音声と同時に,覚えさせるキーワードをも同時に提示する手法を提案した。
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